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執筆者の写真Takeshi Goto

達成感は次へのサイン




自然に関わる仕事がしたいと学生時代に考え、その希望通りリゾート開発会社に入社した。ただ、入社時期が不景気だったこともあり新しい開発をする予定がないとのことだったので、いづれ始める時のために今は現地を知っておこうと、リゾートホテルでの仕事を希望し3年目からホテルマンとしての道が始まった。


始めてみたら予想以上に面白かった。特にリゾートのお客さんは休日でレジャーとしてくるオフの状態。なのでこちらも楽しんでもらおう、いかにして寛いでもらうかを考えていて、それが楽しかったし、自分は向いているなとも思った。私のホスピタリティの原点はここにある。


もっと良いサービスを提供したい、もっとホテルマンとしてプロフェッショナルな技術を身に付けたいという気持ちが増え、次第に高級ホテルのサービスに興味を持ち、いつか自分も高級ホテルで働きたいという気持ちが芽生え、転職をして都内の高級ホテルで働き始めました。


そこでのサービスは本当に質が高く、一つひとつ丁寧に行うことに驚きと喜びがあり、前のめりで働いていました。それまで苦手だった英語もスクールに通って外国人のお客さんと話せるようにと一生懸命でした。


そうやってより高い技術を目指していって、30代半ばになった頃にふと、自分はどこのホテルに行ってもやっていけるだけのものを身につけたと思った。それはやりきったという達成感と、もうこれ以上はそれほど成長は望めないという限界点だったのだと思う。達成感を味わう時間はそれほど長くなく、徐々になんとなく寂しい気持ちが出てきた。


険しいと思っていた山の頂上に、頑張って登っていったら見事登頂できたが、ついてみたら思っていたほどの美しい景色とは違ったところでしょうか。


今思えば、それが次へのサインであり、結果としてコーチングに出会うこととなった。達成感は望んでいる時が一番よく、味わえたらそれは新しい旅の始まる前兆でもあることを知る貴重な経験となった。




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