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執筆者の写真Takeshi Goto

傾聴で人が変わる



私が初めてコーチングを学んでいくなかで、今までコミュニケーションをする時に全く考えてもいなかったことを知って、驚いた事がたくさんありました。おそらくは多くの方がコーチングを学ばれると同じような事が起きるのではないかと思います。


その驚きの中でも最初に、そして最もと言っていいことは「傾聴」です。コーアクティブコーチングでは傾聴にはレベルが3つあります。これを知っているかどうかでコミュニケーションの質が大きく変わります。


実際に傾聴を使われてみるとよく分かります。私も初めてマイコーチをつけた時に「こんなにも自分の話を聞いてくれるのか」と驚いてセッションの後は他のことが手につかないくらい放心状態になったのをよく覚えています。


当時の私はホテルマンをしていましたので、相手(お客さん)の話を聞くのが仕事と言ってもいいくらい聞くことに意識が向いていました。ある意味で自分が何を考えているのか、どんな気持ちがあるのかには意識が向いていなかったし、もちろん価値も感じていませんでした。


ところがコーチは私に対して「そこにはどんな想いがあるの?」、「何を大事にしようとしているのか?」などと、まるでそこに価値があるように聞いてくるのです。それについて私が答えるものが何であれ「へえ、そう思っているんだね」と評価判断なくただただ価値あるものとして聞いてくれる。これだけで救われたような気がしましたし、どんなことをしてみたいかを考えるのが楽しくなりました。


実際に自分が傾聴をする側になってやってみると簡単ではなくて、身に付けるのに苦労しましたがこれだけで相手の状態が整っていくのを実感すると傾聴するだけでも意味・意義のあることだなと納得できるのです。


傾聴は多くの人が知って欲しい生きる知恵です。これだけで世の中が平和になると思えるくらい価値のあるものだと思います。

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